2014年12月25日

NZを自転車で旅して廻る日本人青年ユーゴー君へのインタビュー

この二日間程、来客がありました。

その彼の名は鈴木ユーゴー君。北島のオークランドから南島の果てのブラフまでを自転車で旅しているそうです。多分総距離1700−1800キロくらい。

この度、クイーンズタウンを通りかかる際に、どこか泊まれる所は無いかとフェイスブック上で呼びかけをされ、それに応えて私が手を挙げ、この出会いとなりました。で、私が我が家のカウチを提供し、彼が二泊程していったということです。

 これが彼の旅の友の愛車。名前はついているのか聞くのは忘れました!試乗させてもらいましたが結構な重さでした。

すっかり陽に焼け精悍な感じがします。

24歳の彼は、以前計画的に半年大学を休学しアジアを旅し、そして今年2014年の9月に卒業され、来年2015年の4月から始まる仕事までの間を使って今回ニュージーランドでの自転車の旅を行っているとの事。

この夏は、雨が多く南島の西海岸を廻っている間は毎日雨にたたられたりとなかなかタフな道中であったみたいです。

そんな彼にこの際ですので幾つかインタビュー形式で質問をしてみました。

質問その1

Q; この自転車での旅を思い立ったきっかけは?

A; 4月から始まる仕事までの半年間の時間を利用して、世界一周する等色々選択肢があった中、これまでは様々な国々を足早に訪ねて行ったけれでも、今回は一カ所でじっくり時間をかけて廻ってみたかった。バスやヒッチハイク等で廻る方法もあったけれども、以前に自転車で旅をしている旅人にであった時に言われた言葉、『ゆっくりな程現地に近づける』、に共鳴し実践しようと思い立ったから。


質問その2

Q; 自転車での旅の醍醐味を一言で表すと?

A; 人生そのもの。上り坂もあれば下り坂もある。最初はキツいけれどもその内なれてくれば、段々苦しみも和らいで来る。そう言った所が人生そのものだなと感じる。

質問その3

Q; 自転車の旅でこれまでで最もキツかった事は?

A; パームストーンノース(北島の南にある町)を抜けて行く時に受けた向かい風。雨の日よりも風の強い日の方が応え、風の音が耳にずっと入って来る時には耐えられないくらいに感じる時もある。

質問その4

Q; NZ人の印象は?

A; 適当。この旅の途上でNZ人宅に泊まらせてもらった時に、その家の当人はまだ仕事で帰宅しておらず、電話で連絡を取ったら、『裏口から入ってシャワー浴びるなり適当にくつろいでいて』と言われ驚いた。

質問その5

Q; NZを3つの言葉で表すとしたら?

A; 100%ピュア、ストレスフリー、厭きない。

質問その6

Q; NZで最も奇麗と思った所は?

A; クイーンズタウンにあるコロネットピークの頂上から眺めた風景。(これは筆者の勤め先であるコロネットピークスキー場に彼を連れていって、私が仕事をしている間、彼はスキー場のてっぺんまで歩いて行き、そこで素晴らしい夏の青空の中、周りに見える山々の風景を独り占め出来た事からの答えだそうです)

質問その7

Q; NZで何だこれはと不思議に思った事は?

A; お皿の荒い方。(これにも説明が必要ですが、こちらでは、流し台に水を溜め、洗剤を入れ、そこで皿等を洗い、その洗った物をかごに入れ、そしてふきんで拭くというのが一般的な皿の洗い方で、日本の様にゆすがないから驚いたという訳です)

質問その8

Q; クイーンズタウンの印象は?

A; 本来人が住むべきではない様な奇麗な山と湖の風景の中に実際人が住んでいるという事実に驚いた。

質問その9

Q; ブラフ(この旅の最終地点)に着いたら先ず何をしたい?

A; ラム(子羊)のステーキをニュージーランドワインを飲みながら食べる事。

質問その10

Q; もしまたNZに来たとしたら、この国で何をしたい?

A; アベル・タスマン国立公園でのシーカヤックと今度は車で自由にこの国を廻る事。

と、まあ、二日という短い時間でしたが、様々な分野においてのとても興味深い話が出来、私にとって有意義な時間を過ごさせて頂きました。

彼を描写するなら、明晰、明瞭、理路整然、冒険心と行動力に溢れた青年と言った所でしょうか。

自分がこの年頃の時の事思い返すだけで恥ずかしくなりますね。

これも何かの縁。私もかつては様々な所を旅し、今では名前も顔も覚えていない無数の方々に一晩の宿を提供して頂いたりしましたので、その時に受けたご恩をこういった形で返す事が出来、密かに嬉しく思っています。

英語の言葉で、"What goes around, comes around"という物があります。敢えて訳すなら、物事は巡って廻るってことでしょうか。

今回、ユーゴー君という非常に頼もしい青年に出会え、彼の様な人物がポテンシャルをフルに発揮出来る様な環境が日本にあるとするなら、まだまだ日本の未来も暗くは無いのではないかと思える出会いでした。

彼が、安全で無事にこの旅を終えられる事が出来る事を願っております。

最後に、ユーゴー君、ホント、何度か言ったけど、インバカーゴとブラフには何も無いよ!

それでは、今回はこんな頼もしい青年に出会ったという事のご報告でした。

また次回。