2014年12月30日

マウンテンバイク コロネットピーク 2014-2015

コロネットピークにマウンテンバイクが戻って来ました!



どういう事かと説明させて頂きますと、かつて2009年の夏の営業を最後に冬眠状態に入っていた、コロネットピークスキー場に、夏の営業のマウンテンバイクのダウンヒルの営業が、2014年の12月26日の金曜日から2015年の1月11日までの17日間限定で始まりました。

このクイーンズタウン、年を重ねる毎にマウンテンバイクの人気は高まるばかり。

5年前に営業した時はまだこのマウンテンバイクのマーケットも成熟しておらず、運営上なかなか利益を上げる事が出来ませんでしたが、現在はマウンテンバイクは夏のクイーンズタウンにおいて更なる成長が望めるマーケットの1つにまで発展しました。

そこで満を持しての復活という事になった訳です。

こちらのコロネットピークスキー場のマウンテンバイクのウェブサイトへのリンクから詳細を見る事が出来ます。

こちらはトレイルマップ

主に3つのコースがあります。
  1. ダウンヒル
  2. ダウンヒル・クロスカントリー
  3. ルードロック
3のルードロックとはコロネットピークスキー場にあるグリーンゲーツと呼ばれるリフト、上の地図上では左のリフト、の麓から始まるこの辺りでは有名なトレイルで、多くのライダーで賑わう場所。



それをリフトでスキー場のてっぺんから下まで行き、ルードロックのスタート地点に合流し更にそのルードロックのトレイルを下って楽しんだら、ちょっとした駐車場に到着。そこには我々のシャトルサービスが待ってますので、殆ど登ってペダルをこぐ必要も無く、マウンテンバイクを楽しんで頂けるという物になっています。


地元のアウトサイド・スポーツという会社が自転車等のレンタルも山の上で行っていますので、自転車をお持ちでない方でもお気軽に楽しめます。

また自転車を乗らない方でも、山の頂上からの眺望を楽しみたい方にもリフトのチケットを販売しています。

こんな景色が楽しめます。






営業は2015年の1月11日までとなっておりますので、クイーンズタウンで、ちょっと変わった楽しみ方を探している方は、良かったら一度お越し下さい。

雪の無いスキー場って言うのもなかなか経験出来る物ではないですからね。

それではまた次回。

2014年12月25日

NZを自転車で旅して廻る日本人青年ユーゴー君へのインタビュー

この二日間程、来客がありました。

その彼の名は鈴木ユーゴー君。北島のオークランドから南島の果てのブラフまでを自転車で旅しているそうです。多分総距離1700−1800キロくらい。

この度、クイーンズタウンを通りかかる際に、どこか泊まれる所は無いかとフェイスブック上で呼びかけをされ、それに応えて私が手を挙げ、この出会いとなりました。で、私が我が家のカウチを提供し、彼が二泊程していったということです。

 これが彼の旅の友の愛車。名前はついているのか聞くのは忘れました!試乗させてもらいましたが結構な重さでした。

すっかり陽に焼け精悍な感じがします。

24歳の彼は、以前計画的に半年大学を休学しアジアを旅し、そして今年2014年の9月に卒業され、来年2015年の4月から始まる仕事までの間を使って今回ニュージーランドでの自転車の旅を行っているとの事。

この夏は、雨が多く南島の西海岸を廻っている間は毎日雨にたたられたりとなかなかタフな道中であったみたいです。

そんな彼にこの際ですので幾つかインタビュー形式で質問をしてみました。

質問その1

Q; この自転車での旅を思い立ったきっかけは?

A; 4月から始まる仕事までの半年間の時間を利用して、世界一周する等色々選択肢があった中、これまでは様々な国々を足早に訪ねて行ったけれでも、今回は一カ所でじっくり時間をかけて廻ってみたかった。バスやヒッチハイク等で廻る方法もあったけれども、以前に自転車で旅をしている旅人にであった時に言われた言葉、『ゆっくりな程現地に近づける』、に共鳴し実践しようと思い立ったから。


質問その2

Q; 自転車での旅の醍醐味を一言で表すと?

A; 人生そのもの。上り坂もあれば下り坂もある。最初はキツいけれどもその内なれてくれば、段々苦しみも和らいで来る。そう言った所が人生そのものだなと感じる。

質問その3

Q; 自転車の旅でこれまでで最もキツかった事は?

A; パームストーンノース(北島の南にある町)を抜けて行く時に受けた向かい風。雨の日よりも風の強い日の方が応え、風の音が耳にずっと入って来る時には耐えられないくらいに感じる時もある。

質問その4

Q; NZ人の印象は?

A; 適当。この旅の途上でNZ人宅に泊まらせてもらった時に、その家の当人はまだ仕事で帰宅しておらず、電話で連絡を取ったら、『裏口から入ってシャワー浴びるなり適当にくつろいでいて』と言われ驚いた。

質問その5

Q; NZを3つの言葉で表すとしたら?

A; 100%ピュア、ストレスフリー、厭きない。

質問その6

Q; NZで最も奇麗と思った所は?

A; クイーンズタウンにあるコロネットピークの頂上から眺めた風景。(これは筆者の勤め先であるコロネットピークスキー場に彼を連れていって、私が仕事をしている間、彼はスキー場のてっぺんまで歩いて行き、そこで素晴らしい夏の青空の中、周りに見える山々の風景を独り占め出来た事からの答えだそうです)

質問その7

Q; NZで何だこれはと不思議に思った事は?

A; お皿の荒い方。(これにも説明が必要ですが、こちらでは、流し台に水を溜め、洗剤を入れ、そこで皿等を洗い、その洗った物をかごに入れ、そしてふきんで拭くというのが一般的な皿の洗い方で、日本の様にゆすがないから驚いたという訳です)

質問その8

Q; クイーンズタウンの印象は?

A; 本来人が住むべきではない様な奇麗な山と湖の風景の中に実際人が住んでいるという事実に驚いた。

質問その9

Q; ブラフ(この旅の最終地点)に着いたら先ず何をしたい?

A; ラム(子羊)のステーキをニュージーランドワインを飲みながら食べる事。

質問その10

Q; もしまたNZに来たとしたら、この国で何をしたい?

A; アベル・タスマン国立公園でのシーカヤックと今度は車で自由にこの国を廻る事。

と、まあ、二日という短い時間でしたが、様々な分野においてのとても興味深い話が出来、私にとって有意義な時間を過ごさせて頂きました。

彼を描写するなら、明晰、明瞭、理路整然、冒険心と行動力に溢れた青年と言った所でしょうか。

自分がこの年頃の時の事思い返すだけで恥ずかしくなりますね。

これも何かの縁。私もかつては様々な所を旅し、今では名前も顔も覚えていない無数の方々に一晩の宿を提供して頂いたりしましたので、その時に受けたご恩をこういった形で返す事が出来、密かに嬉しく思っています。

英語の言葉で、"What goes around, comes around"という物があります。敢えて訳すなら、物事は巡って廻るってことでしょうか。

今回、ユーゴー君という非常に頼もしい青年に出会え、彼の様な人物がポテンシャルをフルに発揮出来る様な環境が日本にあるとするなら、まだまだ日本の未来も暗くは無いのではないかと思える出会いでした。

彼が、安全で無事にこの旅を終えられる事が出来る事を願っております。

最後に、ユーゴー君、ホント、何度か言ったけど、インバカーゴとブラフには何も無いよ!

それでは、今回はこんな頼もしい青年に出会ったという事のご報告でした。

また次回。

2014年12月17日

パイクからビッグベイそしてマーティンズベイへ その1 基本情報

ビッグベイで西海岸に沈み行く夕日

以前ニュージーランドの南島の南西部にある、フィヨルドランド国立公園内にある山歩きのコース(以下NZ風に呼びトランピングのトラック)、ホリフォード・トラックについて記事を投稿しました。

今回はこのホリフォード・トラックの直ぐ北にあるルート、パイク・ビッグベイルートの御紹介。

注意:こちらのコースを歩くにはそれなりの経験を要します。

下にトポ・マップとグーグル・マップのスクリーンショットを載せておきます。

ピンクの線がパイクとビッグ・ベイルート。

青の線がホリフォードトラック。



ついでにグーグルマップのコピーもここに。



こちらが、NZの環境省にあたるDOCのウェブサイト上の、このルートに関する情報へのリンク。

これから、このコースについてご説明して行きたいと思います。

1, このルート、パイクからビッグベイそしてマーティンズベイに出て、ホリフォードトラックを戻って来るルート、を全て歩くと、全長88キロ。最低でも7日、8−10日あった方が良いでしょう。

2, 先ず、このルートのスタート地点に行くには、ホリフォードトラックの一部を歩かねばならない。

最初のイメージのトポマップで言うと、ピンクの線の下が、このルートの始まりとなります。よって、そこに行くまでに青い線で示された、ホリフォードトラックを先ず歩く必要があります。青い線の一番下が、ホリフォードトラックの出発地点、俗に、『ホリフォード・ロード・エンド』と呼ばれています。

距離にして20キロ位。下の地図で言うと2番のアラバスターハットまでの距離という事です。

3, ルート上には合計、8つの小屋がある。下の地図に示されている各小屋に番号をつけてみました。地図上には、『Hut』と黒字で示されています。

  1. Hidden Falls Hut ヒドゥン・フォールズ・ハット
  2. Alabaster Hut アラバスター・ハット
  3. Olivine Hut オリヴァイン・ハット
  4. Big Bay Hut ビッグベイ・ハット
  5. Martins Bay Hut マーティンズベイ・ハット
  6. Hokuri Hut ホクリ・ハット
  7. Demon Trail Hut デーモン・トレイル・ハット
  8. McKerrow Island Hut マッケロー・アイランド・ハット

4, テント等を持って行った方が自由が利く。これは上の地図で言うと、3番のオリヴァインハットから4番のビッグベイハットまでの距離が36キロ有り、1日で不可能ではないですが、雨の場合、また川の水量やトラックの道しるべのマーカーが見つけにくかったりで予想以上に進行に時間がかかるので、途中どこかでテント泊を考えた方が現実的だからです。

5. 高低差は殆ど無い。主に谷底と海岸線を歩きますので、高低差は殆どありません。もう2次元的にただただ距離を歩くと言ったコース。

6. サンドフライが多いので対策を練ってから行く。以前のホリフォードトラックの投稿でも述べましたが、ニュージーランドの僻地には数多くのサンドフライがいます。しかもこういう全く人の入って行かない所のサンドフライはよほど血に飢えているのか、薄手のメリノや化繊繊維の肌の上に直接着るものの繊維の隙間を通して肌を刺して来ます。ですので少々厚手の物かもしくはナイロンの様な、虫が衣服を通して来れない物を着るか、もしくは虫除けを大量に縫って対策を練るのが良いでしょう。

7. 歩く以外のアクセスのオプション。これもホリフォードトラックの投稿で書きましたが、ヘリコプターを使ったり、ジェットボートに乗ったりと、日数を短くしたい方には幾つかのオプションがあります。
に問い合わせて見て下さい。

と、こちらがパイク、ビッグベイを廻る際の基本情報となります。

まあ、こんな事もニュージーランドは出来ますよという御紹介ついでに、パイク、ビッグベイルートの御紹介でした。

それではまた次回。

2014年12月7日

テアナウ ケプラーチャレンジ2014 トレイルランニングのレースの御紹介

毎年12月の最初の土曜日に行われる、ケプラーチャレンジ。今年で27回目を迎えました。


町のあちこちにこの様な手作りの看板が設置されていました

ニュージーランド南島、南部の小さな町テアナウ。この国で2番目に大きいテアナウ湖の横にひっそりと佇む人口2000人のこの街が一年で一番熱く燃える日がこの日。

テアナウの場所は下の地図で参照して下さい。



湖の向こうにはこの国最大のフィヨルドランド国立公園の山並みが町のどこからでも見渡せます。

その山並みのうちの一つがケプラー山脈。ここに全長60キロの山歩きのコース、ケプラートラックがあります。

この大会には2つのレースがあります。
  1. ケプラー・チャレンジ。こちらはまさしくこのケプラートラック、全長60キロを走り抜けるレース。参加者450名程。
  2. ラックスモア・グラント。こちらはこのケプラートラック上にある幾つかの山小屋のうちの1つ、ラックスモア小屋までを往復、計27キロ、するレース。こちらは参加者は150名限定。
黒い点線がケプラートラックを示しています。


ケプラーチャレンジに関する幾つかの面白い事実
  1. 今までの男性最速記録は2013年に樹立された、4時間33分37秒、女性は2003年の5時間23分34秒。
  2. 60キロ中登りが15.7キロ、下りが22キロ、標高差は1350m。
  3. 毎年、7月最初の土曜日、朝6時30分オンライン上で受付開始。世界中から申し込みが殺到するので、繋がればラッキー、物の数分で受付枠は埋まってしまうそうです。
  4. このイベントは、テアナウの町の町起こしの一環として1988年に始まり、運営はほぼ全てボランティアの人々によって行われている。(ですので上の写真の手作りの看板にも納得がいきます。この手作り感が良いんですよ。)

 普段は見慣れない、駐車場に収まりきらず路上に駐車された車の数。

 ラックスモア・グラント参加者がスタートして行きます。


テアナウの町中の路上にはこのスプレーペイントのロゴがあちこににありました。



 中央奥の山がラックスモア山、この頂上を巻く様にトラックが走っています。


どんどんランナー達がゴールして来ます。

今年の結果はまだ正式に発表されていませんが、見てた限りでは最初のケプラーチャレンジのランナーは5時間を少し切る感じの成績だったと思います。

こちらのリンクから正式の結果記録に辿れます。

また、Real New Zealandというニュージーランド南島北端にある町のネルソンの会社がこのイベント向けのツアーも行っていますので、走るのに興味ある方はぜひこちらのウェブサイトもチェックしてみては如何でしょうか?

それでは、今回はトレイルランニング(こちらではマウンテンマラソンという方が一般的)の大会を見て来たお話でした。

それではまた次回。