2014年1月31日

カスケードサドルを超えて 1日目 ラスペリーカーパークからダートハットへ

今回は、一泊二日でラスベリーカーパークからリーストラックの出発・終着地点であるマディークリークの駐車場まで歩いた時のお話。

更にこの投稿では、1日目のワナカから更に車で1時間行った所にある、ウェスト・マトゥキトゥキ谷にある、ラスベリー・カーパークの駐車場から、アスパイアリング・ハットを経て、カスケードサドルを超えてダート谷にあるダートハットの小屋まで行った時について書きたいと思います。

カスケードサドルについての詳しい紹介はこちらの記事を参照。

こちらがその行程を示した地図。


ピンクの線が1日目で黒の線が2日目の行程。

このトラックに関する基本情報
  • 全長53キロ
  • 最低で2日かかる
  • 交通の面で不便
  • ルート上泊まれる小屋は3つある
  • 標高差最大1350mくらいあり、この辺りでは一般に人気のあるコースの中では最もキツいものの一つ
以下に詳しく説明したいと思います。
  • 全長53キロくらい
1日目、(我々の歩行時間11時間半)
ラスベリーカーパークからアスパイアリングハット 9キロ
アスパイアリングハットからダートハット    15キロ
計24キロ

2日目、(我々の歩行時間9時間半)
ダートハットからシェルターロックハット                10キロ
シェルターロックハットからマディークリークカーパーク 19キロ
計29キロ
  • 最低で2日かかる
全長53キロもあります。我々みたいに体力に自信があって経験豊富な方なら2日で充分行けます。しかしそれでも行きと帰りの交通も考慮に入れなくてはなりません。我々は一緒に行った友人の旦那さんが行きと帰り車で世話してくれましたのでスムースに行きました。公共のバスサービスを利用するとなると最低でも3日みないといけません。
  • 交通の面で不便
ワナカの町からラスベリーカーパークの間、そしてマディークリークのカーパークからグレノーキーとクイーンズタウン間には、夏のシーズンの間、送迎の定期サービスがありますので、それを利用するのが望ましいでしょう。生憎ながらそちらに関しての情報は今回ここでは省略させて頂きます。
  • ルート上泊まれる小屋は3つある
アスパイアリングハットダートハットそしてシェルターロックハットの3つ。

アスパイアリングハットはこちらの山岳協会であるアルパイン・クラブ管轄の小屋で、その他2つは環境省である、DOCの管轄の小屋。

アルパイン・クラブのメンバーの場合は一泊$10、それ以外の方は夏は一泊$25。
ベッド数は38、予約は出来ない。先に着いた人からどんどん好きなベッドを取って行く。
ここにはキッチンにあるガスコンロを利用する事が出来る。水洗トイレもある。
小屋に駐在する管理人に現金で支払う事が出来る。
また、ここには蚊の様に人間の肌を刺すサンドフライがいるので注意と自衛が必要。

ダートハットはベッド数40のこちらのバックカントリー・ハットと分類されるものの中では比較的大きい小屋。

一泊$15。

バックカントリー・ハットと呼ばれる種類の小屋では、水洗トイレがあり、バンクルームと呼ばれる中に2段ベッドのある相部屋で寝る。ただし、ガスコンロは常備されておらず、自分で持ってきたものを使う必要がある。

残念ながらここの小屋の写真は無し。到着したのが遅く、疲れ果てていたのと夕食食べたりして写真取る時間も気力もありませんでした。

シェルターロックハットはベッド数22。

ここも一泊$15。

こんな感じ。
  • 標高差最大1350mくらいあり、この辺りでは一般に人気のあるコースの中では最もキツいものの一つ
この点に関してはこちらの記事を参照して下さい。

ここからは写真を交えて簡単に行程に沿って説明します。

1日目の出発地点の駐車場からアスパイアリングハットの小屋までは、ほぼ平らな谷底を牧場の中を抜けて行く。

朝8時に出発。




小屋の手前でマウント・アスパイアリング国立公園内に入る。




アスパイアリングハット到着。






小屋からは今度急な登りに入る。





標高差1350mを登り最高地点へ。





そこから下り始めて、暫く行くとカスケードサドルへ。ダート氷河が目の前に。







氷河を見ながら下り、一気にダート谷の底へ。









ダート川に沿って、ダートハットまで。





ダートハットに到着。この時にはもうよる7時半でした。前述の通り、疲れ果てていて、小屋の写真を撮るのを忘れました。

以上で1日目終了。勿論この後もすんなり行く訳は無く、夜中にいびきやら話し声で同行者の一人が全く眠れず、翌朝5時に起こされ、超不機嫌であったのは、この時点では私には知る由もありませんでした。

それではここまで読んで下さって有り難う。

次回2日目に続きます。


2014年1月30日

緊急ニュース続報 ダートトラックの最新情報

以前にお知らせした、ダートトラックでの地滑りによるトラックの閉鎖に関しての続報です。

こちらがその記事へのリンク

先週の土曜日にダートトラックが再びオープンされました。

地滑りが起きて以来、水の下に埋まってしまった部分のトラックの代わりに、新たにその水を迂回する形でトラックが開かれ、ようやく先週末にオープンとなりました。

こちらがDOCのウェブサイトからの最新情報のコピーの転載。

Rees-Dart Track

  • The Dart Track has re-opened between Bedford Stream (approx 6km north of Chinamans Bluff) and Daleys Flat. The new route around the slip and newly formed lake is rough and difficult to traverse and is not passable during heavy rain. This new route adds 2 hours to the previous 3.5-5.5 hours from Chinaman’s Bluff to Daleys Flat Hut.
  • Caution is required for 1 km above Shelter Rock Hut due to river erosion of the track. An alternate high water track has been cut and marked in this location.
  • 25 Mile Hut (OTMC) is suitable only for emergency accommodation, due to its derelict condition.
  • Whitbourn Track - bridge crossing the Dart River to this track has been destroyed; a new bridge will not be constructed this summer season - river crossing skills are currently required. There is slip damage on the track itself.
Contact: Queenstown Regional Visitor Centre

ダートトラックの出発、終着地点のチャイナマンズ・ブラッフからデイリーズ・フラット・ハットまで、今までの3時間半から5時間半の行程に2時間プラスして下さいとの事です。
また、大雨の時はその部分の新しいトラックは通れないとの事。
ですので、これからまた雨が続いたりした場合は、出発前に入念な情報収集が必要です。
ちなみにこちらが、地滑り後の現場に行き撮った映像を、解説付きで見れるビデオ。(英語)



それでは今回は急いでお知らせまでに。

また次回。

Cascade Saddle カスケード・サドルの御紹介

今回は、カスケード・サドルの御紹介。

カスケード・サドルとは?

カスケード・サドルは、マウント・アスパイアリング国立公園内の、West Matukituki Valley(ウェスト・マトゥキトゥキ谷)にあるAspiring Hut(アスパイアリング・ハット)という山小屋と Dart Valley(ダート谷)にある Dart Track ダート・トラック上の、Dart Hut(ダート小屋)を結ぶルート上にある峠。

通常、カスケード・サドルと会話内に出てきたら、この峠の事か、またはこのルート(トラック)の事を指す。

クイーンズタウンとワナカ周辺にあるトランピング(トレッキングのNZ英語)のコースとしては非常に人気がある。

  1. アスパイアリング・ハット
  2. 最高地点
  3. カスケード・サドル
  4. ダート・ハット
距離と時間

下の写真の看板の一番下に、ダート・ハット15キロ、8−10時間とあります。


距離としてはそれほど長くはありませんが、標高差1300m位を超え、そして900m位下って行きます。しかも登りが所々急ですので時間がかかります。

アスパイアリング・ハット=標高465m位
最高地点=1780m位
ダート・ハット=標高900m位

見所

このルート上の最高地点は標高約1800mに位置し、天気の良い日はここから、
  1. ウェスト・マトゥキトゥキ谷
  2. アスパイアリング山
  3. ダート氷河 
が見渡せる、展望の良い場所として知られる。
  1. ウェスト・マトゥキトゥキ谷




     2. アスパイアリング山




    3. ダート氷河






注意事項

天候の悪い時は引き返す勇気を。このカスケード・サドルでは毎年の様に怪我、死亡事故が起こります。(こちらは地元新聞のカスケード・サドルの安全に関する記事へのリンク)

大抵のパターンは、
  • 海外からの旅行者
  • 装備が不完全、情報不足もしくは経験不足
  • 天候が悪化した時に、安全を中心とした判断を下さない
といったもので、道に迷ったり、スニーカー等の靴を履いていて足を滑らして滑落、天気が悪くなってきているのにも関わらず歩き続けてトラブルに陥るなど、『ああ、またかよ』と言わざるを得ない様な似た様なパターンばかりです。

今年に入り、なんとかこの様な事件を未然に防ごうと、この様な看板が設置されました。


この看板には、
危険
  • このルートは、天候の悪い時またはトラックが雪や氷で覆われている時は非常に危険です。
  • 雪、氷または雨の影響で滑りやすい事や、小川が大雨や雪解け水の影響で氾濫してる事がある。
  • トラックの状態や天候に関する最新の情報を入手して下さい。
  • 高山地帯を行くそして川を徒渉するのに必要な技術、経験そして装備をが必要です。
  • 以上の事を怠ると、深刻な怪我もしくは死に繋がる恐れがあります。
  • いつでも引き返せる様に備えて下さい。リスクを冒す必要はありません。
と書いてあります。

特に夏の初め、10月から11月にかけて、は森林限界(大体1000m)より上は深い雪に覆われている事が多いです。実際我々も12月初めに計画していましたが、雪がまだ腰までの深さまである所もあるという情報を聞いたので、延期しました。

また、もう一つ理解しておいて頂きたい事は、こちらの環境省(DOC=Department Of Conservation) でもシーズン初めは充分な情報が手に入っていない事もあるという事。

何となくお説教口調になってしまいましたが、これも皆さんの安全を気にしての事。

ぜひ安全で同時に楽しく、素晴らしい景色と経験を味わって頂きたいと思います。

それでは、今回はカスケード・サドルの御紹介でした。

また次回。

ちなみに、以下が筆者がカスケードサドルを友人達と歩いた時のエピソードを書いた投稿へのリンクになります。



宜しかったら併せてお読みください。

2014年1月28日

マウンテンバイク モーク・レイク Moke Lake

今回は、モーク・レイクでのマウンテンバイクの御紹介。
  • モーク・レイクはクイーンズタウンの町から車で15分位にあるキャンプ場付きの小さな湖。
  • グーグルマップによると町からは15キロ弱。
  • 自転車でも片道1時間半で行ける。往復自転車で町から行きたい場合は、半日から一日見ておいた方が良いでしょう。
  • その湖の回りをぐるっと一周歩いたり、マウンテンバイクで廻れるコースがある。自転車で最長一時間見ておけば充分。
  • ほとんど高低差も無く、初心者でも気軽に楽しめます。


先ずはグレノーキーロードをグレノーキーに向かって出発。やがてモーク・レイクに行く道が右に見える。

ここを右折。

やがて農場の砂利道になり暫く行くと、レイク・カークパトリックが左手に。

さらに進んで行くと、この様にモーク・レイクのキャンプ場が見えて来て、

キャンプ場入り口。ここが出発地点。

この様に地図付きの説明のボードがある。ここに泊まる際はここで$5封筒に入れて真ん中にある地面から突き出てるポストに入れる。封筒はこのポストの入れる口の右側に収納されている。
ここからトラックが始まる。この様に、キャンパーバン等で長期滞在している人も見かける
 




この様に何度か自転車を担いで渡らないと行けない柵と階段がある。これは牛を柵内に止めておく為にある。ニュージーランドではよく見る。

       

ぐるっと湖を一周すると最初に来た砂利道に出る。これを辿ってキャンプ場に戻る。
この様に、クイーンズタウンには初心者から上級者まで楽しめるマウンテンバイクのコースがあり、町中で自転車をレンタル出来る場所もたくさんありますので、一日を自転車に乗って過ごすのもまた楽しいと思います。

それでは、今回はモーク・レイクの御紹介でした。

また次回。